プロフィール
pineapple           (パイン)
  • 作者:pineapple           (パイン)
  • 二人の子供と一人の夫とチビデカワンコの掛け持ちマネージャー。
    日常で出会った美しい瞬間を写真に収めたいと思っています

    愛犬クイールは、ミニチュアダックスとは名ばかりの巨大な小型犬!
    (ふつうのダックスちゃんはクーの腰くらいまでの大きさですから)


    日々の暮らしの中で出会った小さな幸せを綴ります。
    お気軽にコメントくださればうれしいです。
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避暑地の出来事+++「犬の涙」

都内では、もう桜が満開とか。
それほど離れていない私の町の桜は、早い場所では昨日から開き始めましたが、
クーの散歩に行く公園の桜のつぼみはまだ固いです。



 


今日は少し昔話を…。






もう17〜8年ほど前のことになるでしょうか。
私がそのころ勤めていたのは出版社の下請け会社。
閉め切り間近は毎晩終電で帰り、部屋に帰ると熱帯魚の水槽の前でボーとして、
あとは眠るだけだったあのころ。

仕事が一段落した初冬の週末に、年下の同僚と、とある避暑地のプチホテルに
フラッと出かけました。

おいしいフランス料理と、手作りキャンドルの宿。
周りはぐるっと森、そしてオーナーの育てる野菜畑。
ピーターラビットが時々横切るようなメルヘンな世界。
若い女の子だった私たち(私はそろそろトウがたってたけど)には最高に癒される空間でした。

私たちがホテルにつくと一匹のラブラドールが出迎えてくれました。
つやつやの黒い毛並み。輝く瞳。
人懐っこく一緒にボール投げをして遊んだり、そばに寄り添ってくれて
私はすっかり大型犬の魅力にとりつかれました。

ゆっくりとワインなど飲んで語り合った夜。
朝はすっきりと目覚めました。

朝もやの中、散歩に出かけた私たちは、ホテルに戻ると大変な光景を目にしました。
昨日あんなに元気だったラブラドールが口から泡を吹いて痙攣している。
いったい何があったのか。。。。

オーナーに聞くと、昨夜は外に出ないように囲いの中に入れておいたのだけど
簡単に出てしまったとのこと。
そして一人散歩の途中、たぶん「悪いもの」を食べてしまったのだと。

それは野犬狩りのための毒入りの団子でした。


バブル時代だったでしょうか?
別荘族も増え、どんどん新しく人が入ってきていました。
そこで番犬として、また散歩のお伴として、大きな犬を飼う人が増えたそうです。

スタイルの良い、格好のいい犬たち。
オーナーたちは自慢しあい、それなりに夏の間その犬たちも可愛がられたのでしょう。
しかし、夏が終わると彼らは捨てられた。

オーナーたちは避暑地を去る。
都会で犬を飼う環境を作ることができずに、そこに置き去りにする。
今まで人を信じ、愛されていると感じていた犬たちは、冷たい風の吹く避暑地の街をさまよい
主人に似た人に出会うと喜んで飛びついていった。
お腹を空かせて食べ物のにおいのする場所に入り込んでいった。
それは飼い主でなければきっと、恐怖の対象でしかなかったでしょう。

そしてこの事故が起きました。

野犬の数の多さと大型犬の扱いに困った行政が、野犬の皆殺しを計画したのです。
飼い犬は離さないようにとのお達しはあったそうですが、事故は起きました。
毒団子を誤って、信じて、食べてしまった、犬たち。

ほんの少しだけ食べて毒と気づいたのか、その場で命を落とすことはなく、
なんとか家まで辿り着いたものの、その様子はもう…。

どうか病院での処置で命を取り留めてほしいと祈りましたが、その後帰宅した私たちは
その子がその後どうなったのか、聞くことはできませんでした。
もちろんそのラブラドールだけが助かればいいというものではありません。
きっとさまよい歩いていたお腹を空かせた野犬たちもみな、同じ運命になったことだと思います。




罪のない犬たちをアクセサリーのように扱う、身勝手な人間たち。
その結末がこれでした。
死んでいった犬たちは、最後まで主人のことを信じていたでしょう。
食べ物をくれた人間を感謝の瞳で見つめたでしょう。
そして苦しみが彼らを襲った時、彼らは何を思ったのでしょうか。






「犬の涙」


あなたと初めて会った日の事
優しく抱きしめてくれた時の暖かい温もりは
決して忘れません。

時には、いたずらもしてあなたを困らせたかも。
でも、あなたに名前を呼んでもらう事、あなたの笑顔を
見ることが何よりも幸せでした。

今は、寂しい目をした仲間達と冷たい部屋で暮らしています。

どうして、あなたの側にいられなくなったの?
良い子にしてたら、あなたは、迎えに来てくれるの?

ここは・・・何処?

怖いよ・・・

今日もまた、たくさんの仲間がどこかに連れて行かれました。

遠くの方で・・・
死にたくない!何故?
と言う苦しい声が聞こえてきます。

ほんの一部の仲間は、優しい誰かと、ここを去っていきます。
もう二度とここに戻ってくる事がなければよいのだけれど・・・
あなたに迎えに来て貰えるのが1番嬉しいけど、私にも優しい
誰かが来てくれるかな?

今度は、いたずらをしないでおきます。
だから、今度はずっと側にいさせてください。

この世に生を受けた意味はなんだったのか?

命が尽きるその日には、幸せだった・・・
と思いながら旅立ちたい。

お願いです。優しい温もりの中で、旅立たせてください。





          




これはまだ、私は見ていないのですが、「犬と私の10の約束」
という映画のパンフレットにのっていた詩とか・・・。

お友達の鷺草ちゃのところに掲載されたこの詩は、私の中でいつの間にか封印していた
あの悲しい記憶をよみがえらせました。

今、クーと出会い、一緒に暮らせる幸運に喜びを抑えきれない私ですが、
クーの命は、自分とおなじ命の重さであると考えています。
クーはたまたま犬に生まれ、私は人間として生きてきた、ただそれだけのこと。



愛犬と共に過ごすとき、ものを言えない彼らをどうか粗末に扱ってほしくないのです。
こちらにいらっしゃる皆さんはそんな方は一人もいないことを私は知っていますが、
あの日たぶん死んでいった多くの命へ、
そして私たちが知らないところで悲しい死を遂げたたくさんの命への鎮魂歌として
ここに掲載させていただきました。


もしあなたもこの詩に何か感じることがあったなら、
どうぞブログに取り上げてください。